夢枕獏の「神々の山嶺(いただき)」が超絶名作なので読んで欲しいという話
私は夢枕獏という作家の小説を偏愛してまして、現代の誇る最高の作家のひとりだと信じています。
夢枕漠の小説は、いろいろ面白い話がありますし、個人的には「神々の山嶺」以外にも好きな小説はいくつかあります。
ただ、この小説は、他の夢枕獏作品とは事情が異なっております。
この小説の凄みは、打率10割なんです。
打率10割とは?
私の人生で、この小説を人に勧めたことが何回もありました。かれこれ10人には勧めていると思います。その度にこの小説を購入して、プレゼントするわけです。
誰ひとり、「つまらなかった」という人はおらず、「最高に面白かった」という答えだけがかえってくる、超絶名作なんです。
プレゼントされた人たちもいろいろです。中には入院している友人もおり「俺は小説を読まなし、登山もしない。正直あまり興味がない」ときっぱり言い切っていましたが、後日その友人から連絡があり「とにかく最高だった。こんな面白い世界があるなんて。入院してると暇だから最高のプレゼントだった」と評価が裏返ったという極端なエピソードもあります。
そんな小説私は他に知りません。
山岳小説として読んでも、ミステリーとして読んでも、恋愛物として読んでも、ヒューマンドラマとして読んでも、頭の先からつま先まで、1ミリの隙もなく何から何まで面白い傑作小説なのです。
正直「神々の山嶺」はどれだけハードルを上げても上げすぎという事はないだろうと私は思っています。
しかしただ一点だけ、注意点があります。この話長いです。分厚い文庫本が上下巻の2冊。長い話に耐性がない人は、まるでその文庫本がエベレストのごとく読了することは不可能に思えるかもしれません。でもそれは誤解なのです。この小説を読み進めるために努力などひとつも必要ありません。
好きな漫画を読むがごとくです(実際夢枕漠は、漫画よりも面白い小説を書きたいと公言しており、さまざまな手法で漫画以上に楽しくなる表現を小説に取り入れています)。
はっきり言って、このブログを読んでおり、まだ「神々の山嶺」を読んだことがない人がうらやましいです。あの興奮を経験できるのですから。何度も読んでる私にはもう二度とそれは経験できないので、本当に羨ましい。
この記事では、「神々の山嶺」とう作品について、私の偏愛具合を語らせていただき、もって在宅時間の長くなり家で過ごす時間も多いであろう皆さまに、うっかりポチっていただけないものかと強く願う次第です。
今回私が言いたいそのくらいです。